私たちの体は無数の細胞から成り、それらがシステムとして協調的に機能することで、様々な生命現象を実現しています。多細胞システム形成研究センターでは、複雑精緻な「多細胞システム」の成り立ちを理解し、疾病の原因究明や再生医療への応用に貢献することを目指します。また、周辺の研究施設・医療機関・企業等と密接に連携し、得られた研究成果を速やかに臨床・産業化につなげます。
ライフサイエンス技術基盤研究センターでは、ヒトを生きものとしてトータルに理解するために、ヒトの内部ではたらく分子をありのままに計測・解析する技術で「ライブサイエンス」を推進しています。神戸では、からだを傷つけずに分子の動きを追跡する分子イメージング技術を駆使して、病気の診断法や創薬、薬物動態などの研究を行っています。
細胞の示す「生きものらしさ」(自発性、柔軟性、順応性など)は、たくさんの分子が複雑に相互作用するシステムの働きによって生まれます。生命システム研究センターでは、細胞内の分子の動きをつぶさに捉え、それらの相互作用をコンピュータで再現し、システム全体を統合的に理解しようとしています。これによって、再生医療、予測医療、創薬などの発展に貢献することを目指します。
「健康“生き活き”羅針盤リサーチコンプレックス」は、平成27年度から始まった産官学連携の新たな取り組みです*。理化学研究所が中核機関となり、兵庫県や神戸市、大学・研究機関、企業等と共同して、健康科学を軸とした融合研究開発、事業化支援、人材育成に取り組んでいます。 ※科学技術振興機構「世界に誇る地域発研究開発・実証拠点(リサーチコンプレックス)推進プログラム」平成27年度採択事業