公開情報

No.33

第33回 神戸事業所 倫理審査第二委員会 議事要旨

 

1. 1. 日時:令和6年2月9日(金)14:00~15:00
2. 場所 Zoomを用いたオンライン開催
3. 出席委員等
 
(委員)

玉木 彰 委員長 (兵庫医科大学リハビリテーション学部 学部長)
武田 真莉子 委員 (神戸学院大学薬学部 教授)
辰野 久夫 委員 (辰野・尾崎・藤井法律事務所 弁護士)
中村 通子 委員 (朝日新聞大阪本社代表室 幹事)
西口 修平 委員 (加納総合病院 名誉院長)
古屋敷 智之 委員 (神戸大学大学院医学研究科薬理学分野 教授)
片岡 洋祐 委員 (神戸大学大学院科学技術イノベーション研究科 特命教授)
麻生 俊彦 委員 (脳コネクトミクスイメージング研究チーム 副チームリーダー)

   
(説明者) 林 拓也 (生命機能科学研究センター 脳コネクトミクスイメージング研究チーム チームリーダー)
   
(事務局)

藤原 茂樹 (神戸事業所 安全管理室長)
高橋 一樹 (神戸事業所 安全管理室)
菊地 真 (神戸事業所 安全管理室)
北澤 泰二 (神戸事業所 安全管理室)

4. 議事項目
 

(1)人を対象とした研究課題(新規)に関わる審査
(2)その他

5. 審議事項
 

1)人を対象とした研究課題(新規)
受付番号:K2023 – 014
「社会性にかかわるヒト脳の機能・構造・連絡性・階層性の解明―脳コネクトームMRIによる研究」
研究実施責任者:脳コネクトミクスイメージング研究チーム 林 拓也

【概要】
 研究実施責任者の林チームリーダーより、新規研究計画の項目に沿って説明があり、質疑応答の後、審議が行われた。質疑応答では、MRIの撮像時間についての質問の他、撮像の途中で中止した場合の対応等について質疑応答があった。また、説明文書に視覚的にも理解が出来るよう図示してはといった意見もあった。審議では、各委員から指摘のあった箇所について追記・修正されたものを確認したのちに承認と判断された。
 質疑応答等詳細は以下のとおり

★ 少し試験方法でお尋ねしたい。MRIの撮像時間として最長約120分ということなのだけれども、120分連続というわけではないと思うので、その辺、もう少し詳しく書かれた方がいいのではないかなと思った。総時間と書いてあるから分割はされるのだと思うけれども、最大何分なのかというところは少し気になるところなので、その辺はもう少し細かく書いていただいた方が、被験者にそれほど負担を掛けないかなと判断できるかと。

説明者: おっしゃるとおりで、120分立て続けに連続で撮影を行うことはまずない。通常の撮影時間としては、短いものは3分、長い場合はせいぜい15分程度の撮影時間に限定するように、組み込んでいくことになると考えている。そのあたりの記述をもう少し詳細に加えて、撮影ごとの合間の休憩時間ももちろんあるので、その間に被験者の体調の変化や、気分の変化がないかどうかという確認もした上で、次の撮影に進めるという内容も含めて、記載するようにしたい。

★ 代表的なタイムスケールというか、視覚的にも流れが見えると。休憩が何分取れるなどがあるといいかなと思った。

説明者: それは、被験者への説明文書に入れた方がよろしいというご提案?

★ そうである。その方がクリアになるかなと思った。

説明者: 図を作り、撮影は何回に分けて行うかという内容を含めて、もう少し詳細を付け加えたいと思う。

★ 説明文書を見せていただくと、漢字と平仮名混じりで、最初は年少の方への文章かなとか思ったらそうでもなく、大人への文章だと思うが、何となく混在しているような感じを見受けるのと、句読点などもちょっとばらばらだったりするところもあったので、やはりその辺はもう少し完成度を高めて。

説明者: できる限り分かりやすくしたいのもあり、平仮名は入れるようにしたいなと思ったが、もう少しバランスを取った形で、専門外の方でも分かる文章にしたいと思う。

★ 3テスラのMRIであるから、相当うるさくて、閉所恐怖症の方には耐え難い実験だと思うが、そのあたりの記載は。

説明者: 一応閉所恐怖症の方については、あらかじめ被験者とコンタクトを取った段階で、アンケートを採らせていただいて、質問書を送らせていただいて、その段階で閉所恐怖症がある方は参加を見合わせていただくという方針にしている。

★ 臨床でMRIを撮って、そういうことに該当しなくても、実際に撮り始めると恐怖心が出て駄目だという場合がある。

説明者: おっしゃるとおり。

★ (謝礼として)○○円を支払うことになっているわけだけれども、例えばドロップアウトされた場合は、どこかに書かれているのか。

説明者: 先生のおっしゃるとおり、実際にMRIを経験されたことのない被験者も当然おられるので、これまでに閉所恐怖を感じたことがない方が初めて受けられるMRIで、閉所恐怖症を感じられて途中でキャンセル、ないしは中止するということもあり得ると思う。それ以外にも、閉所恐怖症だけではなくて、試験中の体調の変化であったり、気分が悪くなったりということで中止することもできるということは、説明文書の方には書いてある。そうした場合でも、基本的には参加いただいた時間への対償として、当然支払うべきであると考えている。

★ 先ほど★委員がおっしゃったように、これ(説明文書)を一読したときには2時間も閉じ込められるのかと思った。やはり分かりやすいように、スケジュールを、特に図示するのはいいなと思った。その下にある「本研究の安全性」というところで、MRIについて説明があるが、こちらは詳細過ぎて「静磁場、傾斜磁場、ラジオ波を与え」などと書かれると怖くなる感じがする。これは一般の方に向けての、大学生以上ぐらいの方ということであるにしても、さすがにこれは少し専門性が過ぎるのかなと。もっと「通常の臨床検査、医療の現場で使われているのと同じです」というぐらいで良いのではないか。丁寧に書き過ぎると、余計気になるところが多くなってしまうのかなという気がした。

説明者: こういったメカニズムをお教えすることで興味を持っていただく、ないしは研究に対する貢献にさらにモチベーションを持っていただくということも、少し意図としてあるので、まず病院の方で使われている安全な装置であることは、最初に書くことで、その不安を軽減するというように、書き方を変更したいと思う。

★ 研究をされている途中で被験者の方の健康状態が優れないときに医師の判断で研究を中止されるという記載があるが、医師は研究の現場には常駐されているという設定をお考えということでよろしいか。

説明者: 撮影の現場に常駐するということは簡単にはいかないと思うが、常に連絡して状況を確認し、もし何かあった場合には、それに対して対応を決めるということは考えている。

★ 医師にはすぐに、被験者の状態が悪いなと実験者の方が判断されたときには、速やかにコンタクトされてご判断されるという。

説明者: そういうことである。

★ 先ほど議論があった謝礼のところなのだけれども、4ページのところに「研究の参加に係る費用」という項目があり、「ただし、自己都合によるキャンセルや大幅な遅刻があった場合は、支払われない」と書かれている。この研究に参加したいということで参加されて、体調が悪くなったりということでは、支払われるという説明があったのだけれども、ここの自己都合というのは、体調などは含まれないという理解でよろしいか。

説明者: この説明文書は被験者がこちらに実際にお越しいただき現場でお話をさせていただいて、その直後にMRIを始めるというスケジューリングを想定しているので、もうお越しいただいている段階では自己都合のキャンセルというのはないのではないかなと思う。

★ なるほど。

説明者: ただし、実際にMRIの撮影が始まってから途中で気分が悪くなったりした場合については、記載しても良いかなとは思うので、その部分を追記することでいかがか。

★ これは当日ということで。承知した。

委員長: 他によろしいか。

★ 説明文書の中の「3.本研究の安全性」の後半なのだけれども、動物のことが突然出てきている。皆さんたちの実験、研究に使うMRI装置は動物も使われると。動物アレルギーの方等に対する配慮の文書だと思うが。

説明者: ここで言いたいのは、動物アレルギーがある方は、可能性としてMRI撮影中にアレルギー反応が起きる可能性もあるので、そういう方は見合わせていただくということにしている。事前の質問票でも、動物アレルギーについては質問させていただいた上で、アレルギーの内容を詳細に伺うことになろうかと思う。その段階で強いアレルギーがあると思われる方は、見合わせていただく方向に考えている。この説明をさせていただく段階では、既に最初の評価をパスされた方がこちらに来るわけなので、説明文書に入れなくてもいいのかもしれないけれども、一応動物を使った研究も行われているMRI装置であることは、明言した方がいいかなと考えて、そちらに重きを置いて記載している。一応ヒト用のMRI装置なので、当然ヒトにしか使われてない装置だと信じてしまうことになるかと思うのだが、研究の環境の中では、ヒトだけでなく動物も行っていると明言した方が良いということは、別の倫理委員会でも議論されたことがあった。生理的に反応されて参加を見合わせたいという方がおられる可能性も考えて、そのような実験も行っていることも明言させていただきたいと考えている次第である。

★ 承知した。そうすると、質問用紙の第16項に「アレルギーはありますか」、17項で「(はいと答えた方)アレルギーの種類を教えてください」。ここにアレルギーの種類を幾つか例示されても良いのかもしれない。

説明者: おっしゃるとおりで。

★ 安全性のところに戻ると。★先生とは少し意見が違うのは、詳しく書き過ぎることによっていわゆる協力が得られなくなるのではないかというご意見だったかと思う。リスクマネジメントの観点からいくと、きちんとMRIとはこういう装置だと、磁場やラジオ波が与えられるということは、私はむしろ書くべきではないのかと思う。それで少し恐怖感を覚えるのであれば、それに対してきちんと説明をするのが王道であって、協力を得るために必要な情報の提供を控えるというのは、違うのではないかというのが私の意見である。勧誘するために必要な情報の提供をセーブするというのは、あってはならないのではないかと思っている。ご参考にしていただければと思う。

説明者: 私自身も研究者として、研究情報に関わる情報は全て公開するというのがポリシーである。リスクも含めて詳細に説明させていただく。その上で、ご本人に不明な点があれば、全て質問も回答する形でお話ししたいと考えている。一方で、説明文書が当然非常に長くなるので、もう少し分かりやすく、図も入れて、専門外の方にすっと入るような文章にするということが、★委員のおっしゃっていた内容だと思うので、そのように変更を加えたいと思う。

★ 今、安全性のところで動物の話が唐突に出てくるというご意見だったが、私も非常に同感である。研究計画書の方には、最初の「1.概要」の「研究の目的及び意義」のところで、当ラボではこれまで動物を使って、こういうことを解明してきたと。インフォームド・コンセントの最初の「研究の意義及び目的」のところに入れておくと、「ああ、そういう意味で動物を使っていることがあるのね」と、安全性のところで動物が出てきても唐突感がないし、よりこの研究に対する理解が広がるのではないかなと思った。

説明者: 承知した。

委員長: はい、よろしいか。

★ 参加の説明の7番なのだけれども、知的財産の記載をいただいている、「7.研究成果の発表および知的財産権」の二つ目の文章で、「なお、本研究の成果として今後、知的財産権が認められることがありますが、その権利は当研究所が保有する」とある。「知的財産権が認められることがありますが」というところが少し曖昧で、誰の(権利)が認められるのかというのは、要するに被験者ではないということなのだが、例えば「あなたには知的財産権は一切ありません」とか。こういった表現はいかがか。ちょっとその辺が曖昧かなと思った次第なので。

説明者: 知的財産が認められるというところの主体が、明確ではないということで。もう少し他で使われている文例も鑑みて。

委員長: それでは、審議に入りたいと思う。ご退出をお願いする。

事務局: ★委員も同チームなので、一度待機室の方に移動させていただく。

-説明者退席後、審議が行われた-

委員長: 幾つかご意見が出た。特にMRIの撮像時間の件だけれども、タイムスケジュール等を図示して説明文書で詳しく書いていた方がいいのではと。漢字、平仮名、句読点の入れ方、もう少し読みやすくするということ。それから閉所恐怖症の方に関する配慮について、途中で中止した場合の謝金をどうするかというところももう少し明確にしたらどうかということ。あるいはMRIの説明をもう少し分かりやすく図を付けるなどして、理解していただくようにした方が良いということ。そして、説明文書の謝礼の文章をもう少し詳しく書いた方が良いということ。あと、動物の件が出てきたと思うので、動物アレルギーのある方に関する配慮のところで、研究の目的の中と説明文書で、もう少し分かりやすくできたらどうかということがあったかと思う。あと、知的財産権の部分も分かりすくということだった。審査は承認か、継続審査か、不承認か、停止か中止か、該当しないということになるのだけれども、今、先生方からご指摘いただいた部分を修正することを条件といたしまして、承認という形にするのか、それとももう一度修正したものを継続審査にするかということかと思うが、いかがか。

★ 条件付きの承認ということでいいかと思う。

委員長: 修正していただくことを条件に、(委員会での確認の後)承認という形でよろしいか。

― 一同うなずく ―

委員長: そのようにさせていただきたいと思う。ありがとうございました。

 

6. その他
 

1) 生命・医学系指針令和5年改正伴う申請書等の改正について
事務局より、令和5年の生命・医学系指針に伴い、各申請書等様式に変更があり、それぞれの変更箇所について説明があった。

2) 継続申請について
事務局より、次回倫理審査委員会の予定について説明があった。

 

以上

ページの最上部へ戻る