沢山の素晴らしい作品のご応募をありがとうございました。
どの作品もそれぞれの世界観があり、蚊をこのように感じていらっしゃるのだなと興味深く拝見しました。アイデア溢れる作品の数々に、正直なところ、甲乙が付け難く、うーんと唸っていました。
ところで改めて蚊をじっくり眺めていかがでしたか? 病気のもとを運んできたり、痒みを残したり、厄介者に違いない蚊ですが、実はすごく華奢な長い足の持ち主だったり、口の構造が複雑だったり、よくよく見ると美しいと感じてしまいます。このか弱そうな体格でどうしてここまで幅を利かせることができるのだろうと不思議に思ったりもします。今回はメスの成虫のぬりえで、皆さんにとって最も身近なものだったと思いますが、ぜひオスや幼虫・蛹にも思いを馳せてください。血を吸わないオスはどのような口をしているのでしょう?幼虫や蛹はどのような形をしていてどこにいるでしょう? 探してみると、意外と身近なところにいますので、来年の夏に思いがけず出くわすかも知れません。ただし、くれぐれも刺されませんように。
私たちは、蚊がどのように血を味わい、そしてどのように満腹なるのか、また数分で取り込んだ膨大な量の血からどのように効率的に栄養を取り込んでいるのか、などを調べています。このような研究が進んで、いつかヒトの血を吸わない蚊ができたなら、美しい形の蚊を綺麗だねと純粋に愛でることができるようになるかも知れません。