私たちの体は目に見えないほど小さな無数の細胞で構成され、それらが協調的に働くことで、システムとして様々な生命現象を実現しています。理研CDBでは、この複雑精緻な「多細胞システム」が形成・維持される仕組みを解明し、疾病の原因究明や、再生医療をはじめとした次世代医療の開発に役立てることを目指して研究を進めています。
ライフサイエンス技術基盤研究センターでは、ヒトを生きものとしてトータルに理解するために、ヒトの内部ではたらく分子をありのままに計測・解析する技術で「ライブサイエンス」を推進しています。神戸では、からだを傷つけずに分子の動きを追跡する分子イメージング技術を駆使して、病気の診断法や創薬、薬物動態などの研究を行っています。
細胞の示す「生きものらしさ」(自発性、柔軟性、順応性など)は、たくさんの分子が複雑に相互作用するシステムの働きによって生まれます。当センターでは、細胞内の分子の動きと相互作用をコンピュータで再現し、システム全体を統合的に理解しようとしています。これによって、再生医療、予測医療、創薬などの発展に貢献することを目指します。