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No.16
第16回 神戸事業所 研究倫理第二委員会 議事要旨
1. | 日時 平成30年10月10日(水)16:30~19:00 | ||||||||||||||
2. | 場所 理化学研究所 MIR&Dセンタービル 2階 大会議室 |
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3. | 出席委員等 | ||||||||||||||
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4. | 議事項目 | ||||||||||||||
(1)申し合わせ事項に基づく委員長承認案件の報告について (2)共同研究機関からの問い合わせに関する回答について (3)人を対象としたMRI研究課題(新規・変更)及び人を対象とした研究課題(新規・変更)に関わる審査 (4)その他 |
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5. | 報告事項 | ||||||||||||||
1)申し合わせ事項に基づく委員長承認案件の報告について 2)共同研究機関からの問い合わせに関する回答について |
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6. | 審議事項 | ||||||||||||||
1)人を対象とした研究課題(新規)<医学系指針> 受付番号:K2018-031 【概要】 質疑応答及び審議等詳細は以下のとおり 委員長: 既に先方の倫理委員会で承認されているということか。 説明者: 承認されている。 委員長: こちらではもう被験者と接することはないのか。 説明者: 理化学研究所として直接はないが、やはり被験者を集めるのは非常に大変そうだということで、リサーチコンプレックスに参画されている企業の中で比較的大きな企業を2社、紹介した。好意的に参加していただいている状況である。 委員長: 分かった。委員の先生方、質問あるいはコメントがあったら、お願いいたしたい。 ★ これは被験者が100人で、二つに分けて、片方には介入というか、レコメンデーションをして、もう片方には何も言わないし、フィードバックもなしということでよいか。クロスオーバーではない。 説明者: クロスオーバーではない。 ★ そうしたら、この4/11ページに「本人に直接の利益がもたらされるか」とあるが、これは50人にしか当てはまらないのか。 説明者: 実は試験が全て終わった後、いわゆるコントロール群の方にも「実は、あなたはこうでしたよ」と、もちろんリアルタイムではレコメンデーションできないが、その後、教える。ですから、自分の不具合がどうだったかということは分かる。 ★ では、最後に全部。 説明者: ご本人には全部開示する。 委員長: Ⅰ群の被験者は全員、レコメンデーションをもらえるわけか。 説明者: はい、全員である。 委員長: ということは、全員、睡眠に何か問題があるということが前提になっているわけか。 説明者: 被験者を出す会社からは、そういう人だけを選んでいると、なかなかその人数までいかないと言われているので、一部はもしかしたら睡眠に問題がないと思っている人も入るかもしれないが、基本的に目的としては睡眠に不具合を感じている人を対象にしている。 委員長: 分かった。他には。 ★ 個人情報を管理する株式会社**とは、どういう会社なのか。 説明者: こういうヒト試験の個人情報の管理をよくしている会社で、今までに同じような試験を共同研究先がここと提携してきたと聞いている。 ★ 倫理委員会としては、この会社がどういう会社かをチェックしておく必要があるのではないかと思う。会社の履歴や資本構成、個人情報が流れてしまうので、ガバナンスがどう効いているのかなど、その辺は何か資料はないか。 説明者: 今、こちらにはないので、共同研究先に問い合わせてこの会社の資料を取り寄せ、先生方に見ていただくという形にさせていただきたい。 【審議】 委員長: それでは、この案件については会社概要について説明いただくという条件付き承認でよろしいか。条件付き承認として、**社について簡単に説明を頂くということで。 ★ 概要プラス、特に個人情報管理のガバナンス体制という感じでどうか。 委員長: では、それでお願いする。
2)人を対象とした研究課題(新規)<医学系指針> 受付番号: K2018-028 【概要】 質疑応答等詳細は以下の通り ★ 一つの課題から次の課題まではどれだけ時間を空けるのか。 説明者: これは10分間、間が空くことになる。 ★ 10分間で最初の課題の影響がキャンセルされるというのは、確かめているのか。 説明者: 一部ではあるが、これぐらいであれば、まず自覚的な疲労感は戻ってくるということが分かっていて、そういうことを参考にしている。 ★ 座位で15分間座っていると、その後、体に影響は残らないのか。 説明者: まずこれでやらせていただいて、少し足りないとか、そのようなところが分かってくると思うので、そういった観点も拾い出していくということを、この後にもやっていきたい。 ★ この座位というのは、正座なのか。それとも、あぐらをかいてもいいのか。 説明者: やはり今の子は正座ができる子とできない子が恐らくいると思うので、基本的にはあぐらになると思っている。 ★ それは床面に座っていればよくて、その子が一番やりやすい姿勢でいいということか。 説明者: そうである。 ★ 学校現場で、座位で課題をこなすことはよくあるのか。 説明者: 今のところ、ないと思うが、そういうものを間に入れると、例えば授業が6時間あったとき、午後にそういうものを入れた方が、全体としてパフォーマンスが上がる可能性はある。今、大人の働き方改革でも、どういった空間をつくっていくかということがあると思うが、子どもも非常に疲れている子が多い状況であるから、もしかすると、休憩も含めてそういうものを入れてあげると、パフォーマンスが上がるかもしれない。 ★ これは時間のファクターがそれぞれの姿勢によって違うと思う。例えば立っていたら、時間が長ければ疲労が強いわけだから、後半は駄目になってくる。であるから、これは10分置くのか、15分置くのかなど、時間選定がこれでいいのかどうか。 説明者: その辺は総合的に判断していくことが必要かと思う。 ★ 一般論としてお伺いしたいのは、臨床研究などだと、同意撤回書は必ず付けるのが一般的だと思うが、特に侵襲性がないようなものの場合は撤回書を付けなくても、撤回ができることだけをお伝えすれば、問題ないという理解でよろしいか。 委員長: そうである。わざわざ撤回書を書いて、ハンコまで、署名捺印までというと、かえって撤回しにくくなるので、どちらでもいいと思う。 ★ 倫理委員会でそういうご意見が一般の方から出たことがある。われわれも撤回書を付けるのが当然のように思っていたが、これを書くということ自体が同意撤回のハードルを上げるのではないかと。 委員長: 実施している方は、誰かが脱落したときに、本人の希望で脱落したのだということを説明するためには紙が要るという意味で、大抵は付いているので。 ★ 確かにない方がいつでもやめられてフレンドリーだというご意見は、大変よく分かる。 【審議】 委員長: では、承認ということにさせていただく。
3) 人を対象とした研究課題(新規)<医学系指針> 受付番号:K2018-029 【概要】 質疑応答等詳細は以下のとおり ★ オリーブオイルそのもので30ml/dayというのは、かなりの量である。それに相当する量が、葉っぱの方では2gでいいということか。 説明者: そうである。 ★ では、オリーブの葉っぱの方が効率は良いということか。 説明者: 実と葉っぱでいろいろな含量がだいぶ違う。ポリフェノールに関して言うと、比較的、葉っぱの方にかなり来ていて、葉っぱと茎に来るのだが、それを飼料にして、動物が結構それを食べて育っているということである。 ★ このオリーブの葉っぱから有効成分が出てくるということで、葉をどのようにすれば、それが効率良く出てくるのか。 説明者: これは相当な粉末、やはり粉砕することで、かなり抽出効率が上がる。 ★ オリーブの葉っぱに、例えば胃を荒らすとか、そのような負の作用は一切ないのか。 説明者: 人間がオリーブの葉っぱを食べているというのは、そんなに(例が)ないかもしれない。製品としてはお茶の代わりに売っているものがあるが、安全性という意味で何かちゃんと試験をされたというのはあまり見ない。 ★ オリーブの葉っぱの副作用の可能性として胆管疝痛の可能性について書かれているが、それはインフォームド・コンセントのときにおっしゃる予定なのか。 説明者: そうである。 ★ 中止基準があって、研究遂行中に問題が生じた場合は中止するということで、「担当医師が適切な処置を行う」という文言があるが、これは4週間の試験中で何か確認などをされる予定なのか。 説明者: 特別に来ていただいてイベントを見るということはしない。何かそういう訴えがあれば、**病院に来ていただく。 ★ 同意説明文に「オリーブ葉は食品として適切に摂取すればおそらく安全ですが」とあるが、この「おそらく」はやはり要るのか。 説明者: 医薬品同等の試験は行われていないということで、「おそらく安全」ということである。 委員長: より科学的表現である。真面目な科学的立場から書くと、言い切ることはむしろ不自然に私は感じる。「おそらく」などと書いていただいた方が真実に近い表現だと思う。 ★ まさに誠実だと思うのが、そうすると、倫理委員会として安全性、あるいは危険性のチェックがどの程度なされたのかという議論になるのかと。 委員長: それは既に食品として摂取されている経験が国内外であって、特段、有害反応が起こるということが説明、紹介されていないということで、特に食品の場合はいいのだと思う。医薬品の場合は、ちゃんとした毒性研究が必要であるけれども。 ★ 委員長がおっしゃった言い方が非常に客観的な言い方だと思った。つまり食品として一般に流通しているものであって、格段の有害事象が報告されていないというのは客観的事実で、それをもって恐らく安全とわれわれは解釈するという立場なので、その客観的なところの表現に置き換えれば、恐らくよりソリッドな印象を持たれるのではないかという気がした。委員長がおっしゃったとおりだと思う。 【審議】 委員長: 特段、反対意見もないようですし、侵襲自体、オリーブの葉の摂取で、測られているパラメータは従来からのものと同じであるから、特に問題ないと思うが、よろしいか。そうしたら、承認ということで進めたい。
4) 人を対象としたMRI研究課題(変更)<医学系指針> 受付番号:K2018-027 【概要】 質疑応答等詳細は以下のとおり 委員長: 変更点は尿検査を加えることで、その検査のための共同研究機関の追加とそれに伴う同意説明文書の変更、追加記載ということだが、ご意見は。 【審議】 委員長: これは承認ということで。
5)人を対象としたMRI研究課題(新規)<医学系指針> 受付番号:K2018-026 【概要】 質疑応答等詳細は以下のとおり 委員長: 従来の測定項目はそのままで、疲労負荷試験(2-back課題とATMT)を付け加えるという変更申請である。ご質問、ご意見は。 ★ 一般論として確認したいのだが、疲労負荷を例えば2時間、あるいは8時間かけるときに医師の立ち会いというのは。 説明者: 待機はする。何かあったら、呼んでもらう体制はつくっている。 委員長: そのような疲労負荷に医師、あるいは医療関係者の立ち会いが必要かどうかというのは恐らくプロトコルで決められることではないかと思うが、施設としては常に医師を待機させるので。 【審議】 委員長: よろしいか。では、承認ということで。
6)人を対象とした研究課題(新規)<医学系指針> 受付番号:K2018-024 【概要】 質疑応答等詳細は以下のとおり ★ これは12施設を回って、その時点ではそれぞれ撮っている施設は、どの方のデータがどれということは、当然、皆さん対応をご存じで、その対応が分かっている形のもの、要は匿名化していない形のものが○○に行って、○○で全体として匿名化された形で理研に来るというスキームか。 説明者: 匿名化は各施設でされているはずであり、匿名化されたものが(データベースを構築している○○を介して)理研に来る流れになっている。 ★ 最初はそうかなと思いつつ、そうだったら分からないなと思ったのが、50人を12施設間でマッチさせないといけないわけで、つまり、この12施設の中にある50個のデータの、どれとどれが対応させられるかというのを知っていないといけない。 説明者: もちろん、そうである。匿名化しても、この連結の情報は保つ。連結の情報まで消してしまうとトラックできなくなってしまう。匿名化というのは、データが誰のものかという名前までは保存しないが、番号化して、ID化して、この番号とこの番号が別の施設で撮った同じ人の画像だというトラッキングができるような形は保つ。 ★ データそのものには(個人情報は)入っていないけれども、対応表は全ての施設にあって。 説明者: 対応表は(データを取得した)各施設で保管され、その情報は○○に行かないことになっている。 ★ ○○に集約するときには、○○で撮った方については対応表があるから、そこで対応関係を付けようと思ったら、付けることができてしまうわけか。 説明者: 対応付けを行う事は可能であるが、確実とは言えない。 ★ ただ、その情報は理研には来ないということでよいか。 説明者: そうである。 ★ そうすると、通し番号12ページの11項の記載は必ずしも正確ではないのではないか。「これによりどのデータがどのデータ提供者のものであるかが特定できなくなります」というのが、そうではないのではないかと思われるが、どうか。 ★ 恐らく対応表を有していない施設はそのデータから個人を特定できないが、画像データを撮った施設は少なくとも健常者について同じ対応表を有しているので、どこまでの個人情報かということは別にして、恐らく個人は特定されるはずである。 委員長: 少なくとも理研においては、集まってくるデータについては匿名化されているということが書かれてある。ですから、11項の表現は「理研はおいては」と考えれば。 ★ 既に説明書・同意書に判を押されている方に、今回、理研が加わることについてはこの説明書で了解を得ているからいいという解釈の下に、この倫理委員会は承認するのか。その承認対象がまだよく分からないが、これから取られるのであれば、理研の名前が出ないといけない。しかし、出したとしても、さらに別のところへ提供される可能性があるから、それは包括同意で承認しようとしているのか、審議対象をもう少し明確にしていただけるとありがたい。 説明者: 基本的には(○○で集約された)データを取得した方のデータについて理研に共有していただき、画像解析を行い、その結果を他施設へ提供することについて審議をいただきたい。 委員長: もう試験そのものは理研外でやっており、被験者も理研外に行っていて、今回、データがこちらへ回ってくることについては既に出されている同意文書で同意を得られていて、あと必要な手続きとしては(データが)理研に入ってくるということを、われわれが承認すればいいわけである。 事務局: 研究計画書の4ページでは既提供試料・情報は用いないことになっているが、今の話だと用いるのでは。 委員長: こちらは修正が必要である。 説明者: 失礼した。(既提供の)情報は「用いる」で、MRI画像データを使うという形である。 【審議】 ★ 結論的には承認でいいと思うが、通し番号12ページの11項の記載について、何か意見を付して承認するかどうかについてはいかがか。 ★ この申請が今この委員会で審査されるという観点については、このデータは既に取られているもので、それが理研に運ばれてくるのがどうかということは別に独立しているので、私も承認することに全く反対ではないのだが、この説明文書でデータを取られた時点にさかのぼれば、少しそこの部分が曖昧だったかもしれない。ただ、それは理研のマターではないと思う。 委員長: そうである。○○の倫理委員会マターである。 ★ この意見をこの倫理委員会として出すかどうか。 ★ 要は、連結可能匿名化ということである。 ★ おっしゃるとおり。「これによりどのデータがどのデータ提供者のものであるかが特定できなくなります」の1文だけを取れば。 委員長: 本倫理委員会としては、この案件は承認ということでよろしいか。 ★ ○○で理研の名前を入れるということで承認されたかどうかという書類があれば、大変ありがたい。 委員長: 新しい理研の名前が入ったプロトコルをぜひとも入手していただくということが一つである。もう一つは、先ほど言った連結可能匿名化の説明文として誤っているのではないかということを(コメントとして)お伝え願う。
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